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高齢者の就業その2 ここ数年60~64歳の失業率が低くなっています

2015年8月29日

目次

60歳以上でも仕事がしやすい時代になりました

前回、高齢社会白書のデータから、高齢者の就業者数が年々増えていることをお話ししました。
過去20年間の完全失業率推移をみますと、最新のデータである2014年の60~64歳の区分では完全失業率が3.6%と今まで一番低い失業率となっています。
2001年には8.0%を超えていた時期があるので、60~64歳の労働力が最近になって、急激に企業から求められている状況に変わりつつあります。
65歳以上は2014年で2.2%と過去から比較しても低い数字ではありませんが、60~64歳の区分の完全失業率がここ数年で低くなってきているので、今後65歳以上の失業率を下がってくる可能性が高いです。
平成27年版高齢社会白書(概要版)高齢者の就業 内閣府のサイトより参照

労働力人口のうち65歳以上は1割(696万人)も占めています

労働力人口のうち65歳以上の者は696万人(10.6%)となり、全労働力人口に占める65歳以上の者の比率は、昭和55(1980)年の4.9%から大きく上昇しています。
過去25年の間に少子高齢化になったこともありますが、働く人口の1割以上は65歳以上の方が占めるようになりました。
この流れは今後も続いていきますので、私たちは生きている中で、労働に費やす時間の占める割合が、年々増えることになります。
それがいいことか悪いことかは、すぐに答えがでそうにありませんが、60歳を過ぎても働く覚悟だけはしておいた方がいいかもしれません‥。

せっかく働くのであれば、好きな仕事・やりたい仕事を高齢になってからはやっていたいものです。
好きな仕事・やりたい仕事は、人それぞれ違いますので、自分自身で準備を進めていくしかありません。

今までの仕事が、好きな仕事・やりたい仕事であれば今までいた会社で継続して働くのもいいですし、そのスキルで転職する方法もあります。
その点では仕事を続けるのはそんなに大変ではないかもしれません。

好きな仕事・やりたい仕事が、未経験の仕事となると、仕事が決まるまで少し時間がかかるかもしれません。
定年退職や自主退職するまでは、好きとか嫌いとか考えずに一生懸命働いてきた方の中には、退職後やっと自分の好きな仕事をしたいと考える方がいるかもしれません。
いずれにしても、今まで経験してない仕事を定年後や高齢になってから始めるには、いろいろ準備が必要なことは間違いありません。
今は、日本全体で景気が上向いてきたこともあり、どの業界も人手不足で大変な状況です。
この時期だからこそ、自分の好きな仕事・やりたい仕事に就けるチャンスが待っているかもしれません。(人が欲しくても採用できなくて困っている会社はいくつもあります)

私が働いている介護業界以外のことはくわしくありませんが、建設業界や外食業界、サービス業は人の奪い合いをしているくらい人手不足な感じが伝わってきます。
勿論、私が働いてる介護業界も超人手不足です。
ヘルパーを派遣する訪問介護事業所やデイサービスを運営している通所介護事業所などは、介護職員不足が日常化しています。
仕事はあるのに、人手が集められなくて閉鎖する事業所がでてきているくらいです。

元気な高齢者の中から介護業界で働きたい方が少しでも増えれば‥

2025年に団塊の世代が75歳以上になる頃には、介護者が約40万人不足すると予測されています。(あと10年で問題が解決されるのでしょうか‥)
高齢者の中には、自分はまだ元気で働きたいと思われる方が少なくないかと思われます。
フルタイムもしくはパートタイムで働きたいと思われる方の中で、介護業界で働いていただく方が少しでてくれば景色が変わってくるはずです。

将来、自分が利用者となるかもしれない業界やサービスに関わって働いてみるというのは、一番の情報収集になるかもしれません。
介護業界に60歳以上の就業者が増やすことが、介護者が大量に不足する2025年問題を解決する一つの答えだと私が考えています。

いろいろな考え方があるかと思いますが、10年後はあっという間に来てしまいますので、いろいろな解決策を考えながら走り続けるしかありません。
介護者不足問題は、日本にとって大事な大きな問題の一つです。

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