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スクールソーシャルワーカーを全中学校に配置、社会福祉士と精神保健福祉士を選任

2016年3月26日

目次

社会福祉士と精神保健福祉士の需要が大きく増えます!

政府は第3次犯罪被害者等基本計画(2016~20年度)の素案に、全国に約1万ある公立中学校区すべてに「スクールソーシャルワーカー(SSW)を配置することを盛り込みました。

SSWには社会福祉士や精神保健福祉士を選任にする予定です!

14年度時点で配置されている中学校区は約1100カ所と1割強にとどまります。

19年度までに全校区に拡大する予定です。

児童相談所や地域社会との連携をスムーズにし、学校内だけで対応しきれない、いじめや児童虐待の早期解決につなげるとのことです。

19年度までに約1万人の社会福祉士か精神保健福祉士を一斉に確保しなければなりません

一番大切なことを言いたい!

スクールソーシャルワーカーを常勤雇用とするか非常勤にするかで、雇用される側としての経済的立場が大きく変わってきます。

非常勤であれば約1万人の社会福祉士もしくは精神保健福祉士が、不安定な経済状況に晒されるだけです。

何としても常勤雇用での選任とするべきだと思います。

残念なお知らせとして、現在も全中学校の1割強のSSWが配置されていますが、非常勤での雇用が多いと聞きます。

非常勤の専門職を配置し、児童に関わる大変な問題を解決させようという姿勢は、あまり賢明な対応策だと思えません。

現在、社会福祉士と精神保健福祉士の資格登録者は平成28年2月末現在、社会福祉士で190,109 人、精神保健福祉士で69,420 人となります。

今年1月に行われた国家試験では、社会福祉士が11,735人、精神保健福祉士が4,417人が合格者がいました。

資格者は年々増えていますが、必ずしも合格者が相談業務の道に進むとは限りません。

資格を持っているだけで、新卒で相談業務に就けるかというと、難しい現実が待っています。

現在、社会福祉士が設置基準となっている機関は、地域包括支援センターくらいしかありません。

平成26年現在で地域包括支援センター(包括)は、4564ヵ所にほぼ一人以上社会福祉士が配置されています。

包括の倍以上ある中学校で社会福祉士や精神保健福祉士が常勤の設置基準となり、スクールソーシャルワーカーという仕事が確立されれば、社会福祉士や精神保健福祉士の資格の重みを増してきます。

スクールソーシャルワーカーが、社会福祉士や精神保健福祉士の相談職としての雇用の機会になることを心より願います。

この計画の今後のゆくえがすごく気になるところです。

新しい情報が入り次第お伝えします。

「スクールカウンセラー」も配置する動きがあります

 

臨床心理士を中心とした「スクールカウンセラー」もすべての公立小中学校に置く予定です。

いじめや性犯罪被害に遭った子供の心のケアに重要な役割を担うが、約2万7500ある公立小中学校のうち、5千校以上でカウンセラーが不在となっています(14年度時点)。

政府は自治体への助成を強化し、早期の全校配置を目指します。

介護保険の充実など高齢者への対応が優先されてきていましたが、学校をめぐる問題の対応についても少しずつ政府は動き出しています。

その中で、福祉系の資格者が活用されることがあれば、うれしい気持ちになります。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

スクールソーシャルワーカー(SSW)とは
不登校やいじめ、虐待、貧困など、様々な困難に直面する子供を支援する専門家。原則、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を求められ、教員OBが就任している場合もある。家庭訪問や保護者との面談などを通じて、信頼関係を築き、問題の解決を図る。児童相談所や医療機関と学校の橋渡しも重要な役割となる。

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