今日から少しの間、今年の6月に成立した地域医療介護確保推進法について、
いろいろ話していきたいと思います。
まずは、介護保険が2000年から施行され一律だった介護保険の自己負担が初めて、一定以上の所得者が2割負担になったことを確認していきたいと思います。
今回2割負担を強いるのは、介護保険制度の持続可能性を高める必要があると謳っています。
以下の文面は厚生労働省のHPから抜粋しました。
① 一定以上所得者の利用者負担の見直し【平成 27 年 8 月施行】
○ 保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、現役世代の過度な負担を避けるとともに、高齢者世代内で負担の公平化を図っていくためには、65 歳以上の被保険者のうち、一定以上の所得のある方に、2 割の利用者負担をしていただくことが必要であることから、今般成立・公布された医療介護総合確保法により、一定以上の所得がある第 1 号被保険者の利用者負担を 2 割とすることとしている。
なお、高額介護サービス費の仕組みに基づき利用者負担には月額上限が設けられていることから、負担割合が2割となっても、対象者全員の負担が必ず2倍となるものではない。
(対象となる者)
○ 2割負担となるのは、基準以上の所得を有する本人のみとしており、同一世帯に他に介護サービスを利用する方がいても、その方自身の所得が基準以上でなければ、その方は2割負担とはならない。
※ この措置は、高齢者世代内の負担の公平化を図るものであり、社会保障審議会介護保険部会での議論も踏まえ、第 2 号被保険者は対象としていない。
※ 要介護(支援)認定を受け給付を受けている第 2 号被保険者が第 1 号被保険者となった場合、65 歳となった月の翌月以降、これらの規定の対象とする。
○ 2割負担とする所得の水準については、政令で定めることとなっている。
モデル年金や平均的な消費支出の水準を上回る負担可能な水準として、
65歳以上の被保険者のうち所得上位 20%に相当する基準である合計所得金額160万円以上を基本として検討中。
(判定方法)
○ 上記の判定に用いる所得は住民税で用いる前年所得に係るデータであり、本改正の施行時期は、この前年所得の確定時期等を踏まえ、平成27年8月としている。
(負担割合証の発行)
○ 利用者負担割合を示す証明書は、介護サービスを利用する際に事業者が負担割合の確認を確実に行うことができるようにするため、1 割負担の者も含め、認定者全員に交付することとする。
有効期間は、当該年度の 8 月 1 日から翌年度の 7 月 31 日までとし、初年度は、平成 26 年の所得情報に基づき、平成 27 年 8 月 1 日から平成 28 年 7 月 31 日までの有効期間とする。
(審査支払での確認)
○ 国民健康保険団体連合会の審査支払においては、保険者からの受給者情報と請求情報を突合しており、現在も利用者負担割合が一致しているか確認をしているが、今回の制度改正による利用者負担の変更も同様の仕組みにより突合することとする。
(保険料滞納者への給付制限)
○2割負担の者が当該規定の措置を受ける場合、現行と同様の 3 割負担となる。
今回の改正は、介護保険制度を維持していく上で、大きな決断だったかもしれません。
所得に応じての負担なのが、唯一の救いです。
消費税のように一律の負担であったら、大変な問題になっていたことでしょうね‥。
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