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コロナ感染者数は減少中ですが、高齢者と関わるケアマネの現状を報告します
コロナに関する記事を更新しました!
コロナで介護サービスを全然利用しない方でもケアマネは請求できます R2.5.29更新
2月頃より日本でコロナ感染者数が増え始め、特に高齢者の致死率が高いというデータ が報告されました。
高齢者の方たちは、コロナ感染への恐怖の感情が芽生えはじめた様子を、ケアマネは現場で直接感じておりました。
ケアマネがどういった仕事をしているかご存じない方に、簡単にご説明させていただきます。
ケアマネの本来の名称は介護支援専門員(ケアマネジャー)と言います。
ケアマネは、簡単に説明すると高齢者の相談員です。
介護保険を申請し、要支援1~要介護5の介護度が認定された高齢者の方で、介護保険のサービスを希望される方に、個別の相談員となり、介護サービスなどの計画(ケアプラン)を立てますのが仕事です。
※介護度がついてない方でも、介護サービスを利用できるようになりましたが、その話はまたの機会にお話しします。
ざっくりした説明なので、ケアマネの仕事をくわしくお知りになりたい方はこちらをご覧願います↓
話しを続けます‥
私の働いているエリアの市区町村では、4月に入り同じ市区町村内にある病院で、クラスターが何か所かで起きてしまいました。
近くの病院でクラスターが発生した場合のケアマネの対応とは
まずケアマネが取る行動として、クラスターが起きた病院でご利用者が入院・受診しているかをすぐに確認する必要があります。
私の利用者がクラスターが起きた病院で入院していたことがありましたので、その時の状況を報告させていただきます。
クラスターが発生した病院には、病院職員と入院患者の中で、相当な人数がコロナウイルスの陽性だったとニュースで報道されました。
結果から報告いたします。
私のご利用者は、最終的にこのような状況でもPCR検査をさせてもらえず、クラスターの報道後1週間で退院させられてしまいました。
本来であれば、ご利用者は転倒して骨折し入院していたので、退院後すぐに介護サービスでヘルパーさんに、入浴介助の支援をおこなってもらう予定でした。
しかし、私が所属する会社の方針は、退院後2週間はご利用者への訪問を避けるようにと指示が出されたので、期間を開けるまでは訪問しないことを決定しました。
ご家族には、会社の方針で訪問は2週間を期間を開ける必要があると、正直にお伝えしたところ、理解のあるご家族だったので、大きな確執が起きずにご了承いただきました。
2週間のあいだは、ご家族が大変な思いをして、入浴の手伝いをおこなっていただきました。
ちなみに、ご利用者は女性で夫が入浴の手伝いをおこないました。
ケアマネの立場として切ない気持ちになりましたが、ケアマネ自身が感染者になるリスクを最小限に抑えなければならないので、苦渋の決断となりました。
その後、退院から2週間後に自宅に訪問して、今では定期的にヘルパーさんに入浴介助におこなうようになりました。
毎月をおこなう必要がある訪問(モニタリング)その1 訪問ルールの説明
ケアマネの大事な仕事の一つに、必ず月1回以上の訪問(モニタリングと呼びます)が必須となっております。
訪問を怠った場合、定期的に入る監査で指摘され、減算の対象となり事業所としてお金を返金しないといけません。
事業所としては、お金を返金することは絶対に避けたいので、ケアマネは毎月必死に全てのご利用者宅へ訪問しています。
介護度によって訪問のルールが異なります
ケアマネが担当するのは、原則要介護1以上の介護度の方です。
要介護1以上の方は、毎月必ずご利用者宅へ訪問をしてご利用者と会い、体調の様子を伺ったり、介護サービスについての状況や感想を聞いたりします。
要支援1.2の方については、毎月電話か訪問のどちらかでもよく、必ず3か月に一度は訪問する必要があります。
要支援1.2の方は、市区町村に必ずに設置してある地域包括支援センター(包括)が原則担当することになっています。
包括についての詳細はこちらをご覧願います↓
ただし、包括は要支援のケアマネ以外にも、市区町村からいろいろな事業をおこなうことを求められています。
忙しい包括は、要支援のケアマネを地域のケアマネに委託したいと思っているところが多く、包括から要支援の委託の相談が頻繁にケアマネの事業所に入ります。
私も現在包括から委託され、要支援の方を数人ケアマネとして担当しています。
ちなみに、私は現在ケアマネの仕事をしていますが、その前は9年近く地域包括支援センターに勤務をしていたので、包括の大変さはわかります‥。
転職ではなく、会社内で異動でケアマネ事業所に移ってきました。
毎月をおこなう必要がある訪問(モニタリング)その2 コロナ後の対応
先程、要介護1以上は必ず訪問する必要があり、訪問を怠ってしまうとペナルティとなるとお伝えしました。
コロナウイルスが蔓延している中、ケアマネが高齢者のご利用者に訪問するということは、ケアマネがコロナウイルスの媒介者となって、ご利用者に感染させてしまうリスクが出てきます。
勿論、ケアマネ自身は常日頃から感染しないように行動していますが、自分が心がけても知らないところで、感染してしまっている可能性があるので、現段階で訪問をすることがよいことかとジレンマに陥っていました。
結論から言います、ご利用者宅へ訪問しなくてよくなりました!
3月に入り、市区町村独自にケアマネに対しての行動指針を発表するようになりました。
行動指針とは‥
ご利用者、ご家族がケアマネの訪問を望まれない場合やケアマネ側から訪問しない方が感染リスクが減らせる判断をした場合には、訪問しなくてよいとのことです。
ほとんどの市区町村で、同じような指針が出されたと思います。
訪問しないことによりケアマネ業務が極端に減りました‥
コロナ感染が騒がれる前の話になりますが、ご利用者の訪問に費やす時間は、ご利用者によって異なってきますが、滞在時間が1時間以上かかるご利用者が結構いました。
反対に、10分くらいで終わるご利用者もいました。
単純に訪問で費やす時間を一人1時間と計算すると、その分の時間が丸々別の仕事に振り分けることができます。
今回のコロナの影響で大幅に訪問する時間が減り、溜まっていた書類整理などに充てることできました。
電話で今月は訪問するかどうかをご利用者に伝えると、訪問されてほしくないと思われる方が8割くらいでした。
今月訪問に伺わないと双方で決めた場合、ご利用者の中には安堵な気持ちは伝えてくる方もおりました。
やはり、高齢者として狭い空間で、人と会うことは大きな不安につながっていたのでしょう。
ケアマネとしては、市区町村から訪問しなくてもよいと回答をいただいているので、無理に訪問することはありません。
やはり体調の変化が気になるご利用者については、訪問して様子を伺いたいと思いがあったので、葛藤がありました。
ケアマネが定期訪問(モニタリング)をしなくてよいのは今回が初めてかもしれません
みなさん、いかがだったでしょうか?
私自身ケアマネとして、毎月のご利用者の定期訪問をしなくていい時代がくるとは思ってもいませんでした。
今回はコロナ感染が拡大している中、ケアマネが現場でどのような対応しているかをご報告させていただきました。
緊急事態宣言が解除された後、すぐに以前のように対応に戻るのかを、次の機会でご報告させていただきます。
飲食店ほどではありませんが、介護業界もコロナの影響で経済的にマイナスになりました。
介護業界の経済的な面も、今後お伝えしていこうかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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